2021/06/21
うるし旅⓹ ー奥南部漆物語ー 漆の森
日本国内で使われる漆の約95%は外国産で、国産はわずか5%ほどしかありません。
その国産漆の生産量のうち、75%が二戸市浄法寺地域と周辺で採れています。
次いで茨城県が15%、栃木県が6%だそうです。
漆はすぐ収穫できるわけではなく、漆を掻けるまで木が成長するには15年~25年ほどかかります。
そのため、木の育成にも手をかける必要があります。
2018年度から、文化庁は国宝・重要文化財建造物の保全修理に、原則として国産漆を使うことを決定しました。
国産漆の需要の増加により、二戸市は2022年までに年間2トンの生産を目指しています。
達成に必要な原木数は18万本だそう。
生育に力を入れてきた結果、漆の生産量は、2015年の0.82トンから2019年の1.49トンまで増えました。
市ではこれからも、企業や市民、地域の子どもたちと一緒に毎年2万本ずつ植樹を続ける計画です。
天台の湯までの道中に、その漆の森や、漆の苗木を育てる畑を見ることができます。
浄法寺へお越しの際は、漆器が出来上がるまでの流れを肌で感じてお帰りください。
参考資料
岩手日報 こども新聞 「奥南部漆物語 ~安比川流域に受け継がれる伝統技術~」
関連HP
浄法寺漆を訪ねる | ほんものにっぽんにのへ (honmononinohe.jp)
漆の森への行き方↓
ふるさと文化財の森「浄法寺うるし林」へのアクセス|うるしの國・浄法寺 (urushi-joboji.com)